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手形とは?種類や取引の流れを分かりやすく解説

手形とは?種類や取引の流れを分かりやすく解説

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管理人
こんにちわ「hatoプロジェクト」の管理人(@HHHHProject)です。

手形が金融取引の際に利用される証書の一種であることは、多くの人が知るところでしょう。

この記事では以下のことについて、まとめています。

  • 手形とはどのようなものなのか?
  • 手形の内容や種類。
  • 手形取引の流れ。

手形を使った取引や手形の簡単な基礎知識、ファクタリングとの違いや歴史についても触れたので、ご覧ください。

手形とは?わかりやすく解説

手形とは?

資格や権利の書面または有価証券としての意味

手形には、内容を証明する証文に手形を押したことに由来する資格や権利の書面と、有価証券としての手形の意味があります。

前者は主に通行手形や切符手形、約束手形に為替手形があてはまります。

後者は広義に小切手を含むもので、約束手形と為替手形に限られることが多いです。

現代において単に手形と言った場合は、約束手形と為替手形の2種類を指すことがほとんどです。

約束手形と為替手形

約束手形は、手形を振り出す人と受け取る人の間で、2者間のやり取りに用いられます。

いつまでに代金を支払うという形で、名前の通り約束を交わす為に活用されます。

為替手形は、いつまでに支払うとの約束は同様ですが、2者に加えて支払い人も関わる取引方法です。

振出人が支払人になるとは限らないので、振出人と支払人が異なる場合に為替手形を使うことになります。

いずれにしても、手形は約束を交わす契約手段の1つです。

代金取立手形とは?

代金取立手形をわかりやすく言うと、銀行が取立の依頼人から代金取立を依頼された証券のことを、代金取立手形と言います。

代金取立てがされると、取立て代り金が指定の口座に入金されます。

手形の歴史

手形が誕生したのは12世紀頃といわれていて、日本のみならずヨーロッパでも用いられており、地中海で両外商が商いに用いていたとされます。

日本では鎌倉時代あたりから使われ始め、当時は識字率が低かったことからサインの代わりに手形を押していたようです。

手形といえば日本のイメージが強いですが、このようにヨーロッパ生まれで日本に伝わり輸入された制度というわけです。

勿論、種類が増えたり多様化した点は、日本で独自に発展した部分といえるでしょう。

手形の裏書譲渡とは?

約束手形の裏書譲渡をわかりやすく言うと、手形を受け取ってから他社への支払いのために第三者へ手形を譲渡することをいいます。

手形を譲渡する際に手形の裏側に必要事項を記入するために、裏書手形(裏書譲渡手形)と呼ばれることもあります。

裏書手形(裏書譲渡手形)は手続きがシンプルで分かりやすく、スピーディーに処理できるのが魅力です。

広義では小切手も手形に含まれる

手形の種類に広義で含まれる小切手は、今でも日本国内で用いられているものです。

銀行などの口座を持つ振出人が、所持人や名宛人に対して、金融機関にお金の支払いを委託する有価証券にあたります。

小切手の種類は事業用や個人間取引用、自己宛の3つが主流です。

事業用は振出の際に、記載の金額と届出印で発行が行われます。

個人小切手も金額の記載は同様ですが、押印ではなくサインで発行となります。

自己宛は振り出しのタイミングにおいて、チェックライターの金額刻印と発行店印で発行される形です。

ちなみに小切手の用紙に制限というものはなく、文言や金額と日付、署名に間違いがなければ有効とされます。

海外では紙以外の手書きが認められるケースもありますが、一般的に日本では特に、手続きの都合上専用の用紙のみ受け付けていたりします。

種類が多くて約束事も色々と存在しますが、頻繁に使うことはないとしても覚えておいて損はないはずです。

手形割引とは?

手形割引とは?

満期日前に割引で手形の換金をすること

手形割引は満期に至る前に、手形を第三者に裏書譲渡する意味を持つ制度のことです。

具体的には、満期日までの利息や手数料を差し引き、その金額を換金するものです。

約束手形を支払期日が到来する前に銀行や手形割引事業者で換金することを「手形割引」といいます。

引用元:手形割引|株式会社 日本保証

手形割引は略して単に割引ということもありますが、文脈が分からないと何を指しているのか理解できないので注意が必要です。

割引依頼人と割引人

手形裏書譲渡を行う側を割引依頼人、手形を割引き代金の支払いをする側を割引人といいます。

割引かれた手形は割引手形というので、意味の違いを理解して手形割引と混同しないように注意しましょう。

一般的に割引人は銀行などの金融機関、割引依頼人は手形割引の取引を行う銀行と取引約定書を締結している融資取引者が該当します。

金融機関は割引された手形代金を、割引依頼人の当座や普通預金口座に入金を行います。

貸金業者、いわゆるノンバンクによっては、銀行のような手形割引サービスを提供しているところもあります。

不渡りのリスクもある手形割引

手形割引は、代金の支払いを受ける権利の譲渡なので、当然ながら不渡りが発生するケースも存在します。

不渡りに陥った手形は不渡り手形と呼ばれ、基本的には代金の支払いが一括で請求されることになります。

支払いは待ったできませんが、相手によっては相談と財務状況の説明次第で、分割払いが認められることもあります。

手形取引(交換)の流れ

手形取引の流れ

手形が現金化(交換)される基本的な流れ

手形取引の基本的は、作成した手形が受取人にあたる取引先に渡り、受取人は銀行に持ち込み現金化する流れです。

銀行は手形を交換所に持ち込み、手形の振出人の取引銀行が代金を支払います。

振出人は当座預金から手形の額面が引き落とされ、代金の支払いを受けた受取人の取引銀行は、手形の受取人の口座に入金をします。

これが手形取引の大まかな流れで、あらゆる手形の基本的な手続きの内容となっています。

振出人は口座の開設をする

約束手形を作成する振出人は、銀行と当座勘定取引契約を締結して当座勘定口座の開設を行うのが前提です。

銀行から手形帳の交付を受けることで、必要な時に手形が振り出せるようになります。

受取人は期日に手形を銀行に持ち込めば、それを呈示することで現金化が行えるわけです。

大部分は銀行間や手形交換所を挟んだ手続きなので、振出人や受取人が手続き上でやることや手間は限られます。

手形を何処に持ち込むか、誰が何を担当するか理解すると、取引の流れが手に取るように見えてくるでしょう。

手形を持ち込む相手は取引銀行

勘違いしがちですが、受取人が手形を持ち込んで呈示する相手は、受取人自身の取引銀行です。

銀行は依頼を受けて手続きを行い、手続きに間違いがなければ代金が支払われます。

銀行に支払いを依頼することを取立依頼といい、原則として期日を含む3営業日以内に持ち込み呈示することが不可欠です。

期日が過ぎると無効になるので、代金の支払いや口座への入金が受けられなくなります。

期限切れは紛失と同様に処理が手間ですから、期限内に手続きを済ませたり紛失しないように気をつけたいところです。

参照:手形とは|基礎知識・書き方・取引の流れ|税理士検索freee

手形貸付とは?

手形貸付とは?

手形を利用した銀行融資の一種

手形貸付は銀行融資の一種で、資金を融資する際に借り主から銀行宛に手形を振り出し、銀行側は手形の額面から利息を差し引いて交付するというものです。

手形貸付で振り出されるのは約束手形で、一般的には短期の資金融資で用いられている方法です。

手形貸付は証書貸付と比べて、審査のハードルの低さがメリットとされています。

とはいえ、中小企業にとっては銀行審査のハードルそのものが高いので、あまり変わらないともいえます。

手形貸付と証書貸付の違い

手形貸付の証書貸付との違いは、貸付先振り出しの約束手形が発行されるか、貸付先から借用証書が差し入れられることにあります。

借用証書には金額や使途に支払いの期限、返済方法や利率に利息といった条件が記載されます。

細かく内容の記載が行われるので、安定した貸付や資金の確保が実現しますし、どちらかといえば長期借入に最適です。

対して、手形貸付は借用証書よりも作成が簡単で手続きしやすく、不渡りに対応できたり利息前取りしやすいメリットがあります。

印紙税は負担が軽く、手形の書換時に金利が見直せる柔軟性も併せ持ちます。

どちらが良いかはケースバイケースですが、基本的に長期借入なら証書貸付、短期であれば手形貸付が最適といわれています。

手形とファクタリングの違い

手形とファクタリングの違い

手形とファクタリングは、一見すると似ているイメージがありますが、実は異なるポイントがいくつもあります。

銀行を挟まないファクタリング

ファクタリングは売掛金をファクタリング会社に譲渡するもので、銀行を挟まない点が手形と大きく異なります。

ファクタリングにも2社間取引と3社間取引があって、不渡りの心配と返済義務がないのが特徴です。

手形割引は手形を担保に記載の期日前に、銀行から融資を受けるというもので、利用には審査を受ける必要があります。

決定的な違いはやはり返済義務の有無で、売掛金を譲渡するファクタリングは借入ではないことから、支払いの責任を負わずに済みます。

ファクタリングの仕組みや特徴に関しては、こちらのページにて図解で詳しく解説しているので、ご覧ください。

ファクタリングの仕組みや特徴に関する詳しい解説はこちら

返済義務が発生する手形

手形割引の場合だと、担保の手形が何らかの理由でその価値を失えば、返済義務が発生して支払いが生じます。

不渡りのリスクも大きく異なりますし、手形割引で取引先が倒産でもしたら、銀行は厳しい態度で不渡りを追及したり返済を迫るでしょう。

手形割引では銀行が返済能力を厳しく審査しますから、赤字や税金の未払い、債務超過などがあると利用が難しくなります。

しかし、手形が利用できる場合は銀行に認められている証拠なので、信頼が得られるのはメリットです。

まとめ

一般的に手形といえば、2者間のやり取りである約束手形と3者間の取引である為替手形の2種類を指すのが一般的です。

手形は「いつまでに代金を払います」という約束を証明する証書のことで、取引には金融機関・金融会社が利用されます。

手形を発行する振出人と、それを受け取る受取人がいて、受取人は手形の満期日にそれを金融機関を通して、現金化することができます。

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